Alter, Repair & Upcycle お直し・リメイク例

紳士スラックス 股ずれのミシン刺し

よく歩かれる営業職の方など、特に多いかもしれません。
紳士のスラックス、股ずれ。

キチンとして見せるためのスーツですので、目につくところだと、ミシン刺しは個人的におすすめしないのですが、目に見えないクラッチ(crotch)部分などはミシン刺しでもいいかな~なんて思います。

ビフォーの写真を撮るのを、またすっかり忘れてしまいました。
アフターの写真を掲載してもよいとお客様の許可をいただいて、せっかくなのでちょっと紹介します。

この部分。

一般的には、スーツを買ったときについてくる共布(スーツと同じ生地のハギレのようなもの)を、あて布にしてミシン刺しをすることが多いと思います。

今回は、芯地を貼り付けてミシン刺しをしました。

というのは、ミシン刺しは、穴やスレて生地が薄くなってる箇所を何度もミシンで往復して縫っていく方法なので、どうしても固くなってしまいます。

あて布が薄くてやわらかいほうが、仕上がりの固さも軽減されるというわけです。

薄くてやわらかいということは、またすぐに股ずれで生地が薄くなるのではないか、という疑問がわくかもしれませんが、芯はもともと切れにくく、最初にアイロンで接着するので、縫ってる途中でずれることもなく、ミシン糸でステッチを何度もかけるので、共布を使う場合と確率は違わないと思います。ちなみに、元の生地に近い色の糸で施すので、極めて色が違うという印象は少ないです。

処置を施す場所(範囲)なのですが・・・

これは、出来上がりを見て、こんなに広かったっけ?と思う方も少なくないかもしれません。

ビフォーの写真がないので説得力に欠けますが、

緑に塗りつぶられている部分が、目に見えて生地が薄くなってるところです。

緑の枠線。これは、光に透かしたときに見える、ひどくなる予備軍地帯。

緑の枠線あたりだけを処置してしまうと、すぐにまた切れてしまったりするので、さらに広めに範囲を取って処置する必要があります。

こちら、が表から見た画像です。

料金は4000円(税抜)です。

ちなみに、おまけで、お尻ライン、時間の問題で縫い目のところが裂けそうになっていたので、一度解いて芯を貼って縫いもどしました。

 

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