Alter, Repair & Upcycle お直し・リメイク例

ダウンベスト 肩・アームホールのお直し down vest sholder alteration

ダウンベストのお直しをしました。

違いがわかりますかね?ちょっとなで肩になってます。

男性のお客様からで、このダウンベストを着ると、肩から背中部分にかけて、変なラインになるのが気になって、せっかく買ったけどあまり着ないので、変なラインをどうにかしてほしい、というご相談。

左がビフォーで右がアフターなのですが、ボディが女子なので変なラインがどうなのか・・・というのがわからないですね。写真撮っとけばよかったな。

私なりに文章で表現してみると、

それは、時代劇に出てくるお代官様が着てる肩がとがったベスト的なものを彷彿させるラインです。

いや。それは言い過ぎかも。

胸板が厚いなどの理由で、着たときにバストで洋服がとまって(?)ストンと落ちずに、肩や上部背中で、生地が余ってるように見える、という現象とでもいいましょうか・・。

ふつうの洋服でもバストを広げるのは縫い代によってできないことが多いし、ダウンとなると・・・、むむむ・・・

ということで、肩の部分でアームホールを縮めました。前-1.2cmくらい、後ろ-3.2cmぐらい。

掟やぶりのようなお直しですが、寛大なお客様でチャレンジしてもいいよ、と了承をいただきましたので、チャレンジ!

チャレンジ価格で3000円とさせていただきましたが、もし同じようなお直しをご希望される場合は、3900円~とさせていただきます。すみません。

では、工程を紹介します。

  1. 分解
    ▼ まず、アームホールとネックラインの肩側部分をほどきます。

    ▼ ネックラインのほどき。テープを外して、中のロックも外す。
     
    ▼ フェザーが顔を出してきたので、あいさつはそれくらいにして・・と、急いで口を仮縫いしときます。飛び出したら目もあてられません。
     
    ▼ 首のところから指を入れて、アームホールの肩側の端を引っ張り出します。ここで、アームホールの内側にあったテープ部分をはずしまます。ちなみに、大きく3重構造的な。
     
  2.  アジャストメント (印つけて縫う)
    ▼ テープの部分。写真が少くない。印つけて、縫い合わせる。
     
    ▼ ダウンの部分。解いて印つける。
     
    ちなみに、ピンクの線が印なのですが、便利な水で消えるチャコペンです。

    ▼ ロックかけて、縫い合わせる。
     
    ▼ 表の生地。トップステッチと縫い合わせてるところをほどく。
    印をつけて縫い合わせる。
     
    ▼ トップステッチの部分には不織布(ふしょくふ)が補強のためについていたので、縫い代を開いて、一旦、しつけ糸で縫いとめました。
     
    ▼ 肩のトップステッチ。はじめはなんとか。10cm~15cmくらいほどいた首の部分から同じくらいほどいたアームホールの部分まで、余裕の少ない範囲で縫うので最後はくしゅくしゅです。まっすぐ縫うのにちょっと緊張。
     
  3. 閉じる。調整が済んだので、元に戻していきます。
    ▼ まず、裏のダウン部分、テープを縫い合わせてから、
    表、裏のダウン、テープを合わせて首の部分から引っ張り出して縫い合わせて閉じます。
     
    ▼ 首の部分。 リブ、表、裏のダウン、一旦ミシンで縫い合わせて閉じてからロックミシンかけます。
     
    ▼ 首裏のヘリンボーンのテープ、縫いもどします。まず、上。
     
    ▼ もうすぐゴール。下。
     

片方完成。

そして、これを反対側も。

フィットするといいな!

 

▼3月31日(土)追記▼

春の嵐の中、お客様が受け取りに来てくださいました。ありがとうございます!

フィット!よかった~!

お写真を撮らせていただきました。

※ピンクの線が変なラインのイメージ。

いい感じでラウンド。ご満足していただけて嬉しいです。

そして、おやつまでいただいちゃいました。わ~い!

こちらは、私の非常食として、夕方までに半分なくなることでしょう!

ありがとうございました!

 

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