追記2023年3月30日 当面の間、うねり直しのお直しは中止いたします。
以下、この記事は2011年のものです。
ファスナー交換の例です。
薄い生地のスウェットパーカーは、洗濯して乾燥機にかけると、びっくりするくらい縮みます。
このヨレヨレ感をどうにかするには、ファスナーを交換すると効果的です。
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工程の紹介
ファスナーをとる。
ファスナーを縫い解きます。
スチームアイロンをかけて伸びてる部分を縮ませます。
スチームアイロンをかけて、ファスナーが縫われていた縮んでない部分を周りに合わせて縮ませます。
スチームを大量にあててアイロンをしても縮みが弱い場合は、ロックミシンを利用します。
ロックミシンの縮ませる機能を利用して、ダイヤルを縮1.5のに合わせて縫いながら縮ませて→アイロン、様子見て1.5~2にダイヤル合わせて縮ませて縫って→アイロン、を1~2回繰り返して調整します。
アイロン台は、当店ではバキューム式のアイロン台を利用しています。
ベビープレッサー 807型 (平台) 卓上型小型バキューム式アイロン台というもので、重宝してます。
2016年からは、吸引台とアイロンの複合機、ナオモトのQ-ing(キューイング)を使用しています。
直本工業株式会社 Naomoto アイロン仕上台 Q-ing キューイング FB-8S 価格:151,800円 |
バキューム式だと何がいいかというと、熱とスチームを吸い込んでくれるので、アイロンがあたってない生地の裏側まで熱が通るというということと、吸い込んで台と生地が密着するので、生地がずれないというのがあります。
右側がアイロンをかけた方です。左と比べて縮んでるのがわかりますか?
芯を貼る。
下記のように、過去には伸び止めテープを縫いつけていましたが、今は芯を貼り付けています。
この伸び止めをファスナーを付けたい部分の裏側につけます。
また話がそれますが、メーカーによって、この伸び止めが最初からついていたりついてなかったり色々です。お高いパーカーには、このような伸び止めなど、他にも、一見気が付かない仕様が隠されています。お安いパーカーは、やっぱりその辺が省かれていて、生産上のコスト削減を考えさせられます。
同じパーカーでも、分解してみると、仕様が違ったりして勉強になります。
ファスナーを調整する。
ファスナーの長さを調整します。品物にもよりますが、3~5㎝は短くすることになります。
生地は縮んでも、ファスナーは縮まないので、ファスナーを短くしないといけません。このパーカーの場合は5cm短くしました。
出来上がったときに、左右ずれてしまわないように、ファスナーをピンうちしたら、合ってほしい位置にしるしをつけます。
そしたら、ファスナーを短くします。
縫い代の部分を残してまずはさみで切ったあとは、ペンチを使って歯をとっていきます。
(上記のように過去にはペンチを使用していましたが、今は先の細いニッパーを使用しています。)
ツノダ TSUNODA TTC Trinity エッジニッパー TM10 価格:2,480円 |
両方不要な務歯を外したら、今度は上止め/ストッパーをつけます。ファスナーの持ち手が、閉めるときにスルっと抜けていかないように、ストッパーをつけるのです。
この金具を歯の終わりのところに位置付けて、ペンチでグっと取りけます。ペンチの先だけでは十分にとめるとこができない場合は、このペンチのポコっとしてるところで金具を留めます。
(上記のように、過去にはペンチを利用していましたが、現在はソフトペンチを利用しています。)
がま口専用 仕上げペンチ (ソフトタッチで口金に傷がつきません プロもオススメ!便利な器具) 価格:1,188円 |
ファスナーを縫い戻す。
ジッパーをあらかじめしるしをつけてたところに合わせてピンをうって、縫います。
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スウェットのファスナー交換は3000円(税抜)~+ファスナー代(もともとのファスナーを再利用する場合は、調整代+200円)です。
この記事で紹介しているパーカーはとてもシンプルな作りなので、基本の3000円です。