私の恩師、サルーソー博士からメッセージがありました。サルーソー博士は大学時代のアドバイザー。授業中にクラスの誰かが彼女をファーストネームで呼んだ時「ファーストネームで呼ばれるためにPh.Dをとったわけじゃないわ。」とおっしゃって、それから皆がドクターサルーソーと呼んでいます。ドクターというと日本ではお医者さんのイメージが強いと思うので、ここではサルーソー博士と呼びます。
サルーソー博士からのメッセージは、私にお勧めの読み物を紹介するものでした。以前、私が日光に弱くて日焼け止めでさえもかぶれるという話をしたことがあったので、役に立つと思うから読んでみて!と、日焼け止めに関する情報をシェアしてくれたんです。
私は英語に限らず活字を読むのが苦手で、日々のタスクに追われてしっかり読める自信がありません。サルーソー博士にきちんと返信したいので、アウトプットすることで内容を理解するために、このサルーソー博士から送られてきた記事を読んだことを記事にしたいと思います。
私の勉強の一環ですが、ご興味のある方はどうぞ読んでみてください。(全部こと細かに訳すと著作権とかの問題になると思うので、内容がざっくりしてるのと、脱線が多いです。)
ベンゼンで汚染されていた日焼け止めの話
どんな記事が送られてきたのか↓↓
記事:Why is cancer-causing benzene widespread in personal care products?
By David Andrews, Ph.D. (EWG) Eliza Butterfield (EWG)MARCH 7, 2022
タイトルの訳「なぜガンの原因となるベンゼンがパーソナルケア製品に広まっているのですか?」
とある研究所が日焼け止めや手指消毒剤を検査したら多くの製品からベンゼンが検出されたという内容でした。
脱線した話。”personal care products”(パーソナルケア製品)はシャンプーや化粧品など身だしなみに関わる製品のことを言います。日本語で「パーソナルケア製品」ってなんて言うかな?と思って「シャンプー 化粧品 まとめてなんて言うか」というワードで検索したら、Wikiのトイレタリーのページにたどり着きました。シャンプーや化粧品、洗剤などの日用品をまとめてトイレタリー製品またはパーソナルケア製品と言うそうです。でも、トイレタリーは英語では化粧品のことをだから、洗剤などの日用品も含めた使い方をするのは和製英語となっているとの記述がありました。なるほど。ドラッグストアなどでもパーソナルケア製品と使ってるところもあったので、パーソナルケア製品という訳でも大丈夫そうだなぁと思いました。閑話休題。
ベンゼンとは
Benzene is a sweet-smelling, petroleum-derived toxic chemical classified by the Environmental Protection Agency as a known human carcinogen – and now it’s being detected in many personal care products. ベンゼンは、環境保護庁によって既知のヒト発がん物質として分類されている、甘い香りの石油由来の有毒化学物質であり、現在、多くのパーソナルケア製品で検出されています。
ベンゼンはとにかく危険な発がん性物質なんだそうです。それが多くのパーソナルケア製品から検出されたというのは聞き捨てなりません。
補足。”the Environmental Protection Agency”は、通称「EPA」といい、アメリカ合衆国の環境保護庁、政府の行政機関です。日本では環境省にあたるのでしょうか。でも、発がん性物質のうんぬんとか認証するとか厚生労働省が担当のような気がするんだけど、どうなんだろ。
記事の概要
検査した研究所(Valisure)によるとメジャーな企業の製品からその発がん性物質が検出されたそうで、P&Gやジョンソン&ジョンソンの製品がリコールの対象になったそう。
企業はもちろん製品にベンゼンを加えるわけはなく、なぜ混入されたのかは謎のまま。FDAはその企業らに自主的にリコールするように指示はしなかったらしいのですが、大手ドラッグストアCVSでは2ブランドの日焼け止めを棚から外したそうです。
ベンゼンが高く検出された製品はエアゾール式のものが多かったらしく、生産中になんやかんや汚染された可能性があるようです。
アメリカではパーソナルケア製品にベンゼンなどの汚染物質が含まれているかどうかの検査は法的に義務付けられていないとのこと。消費者の安全を考慮して、この記事では、エアゾール式の製品の使用をおすすめしない、という話でした。
感想と疑問
これは、アメリカで発売されている製品の話なので、日本ではどうなんでしょう?調べてみたけど、このアメリカでの話の記事は見つかっても、ベンゼンと化粧品などについて、日本ではどうしたかの記事が全然見つかりませんでした。
生産過程でなんやかんや汚染させている可能性とありましたが、FDAの科学者さんの仮説では、粘度を増すために使われるポリアクリル酸やスプレーに使われるイソブタンなどの石油由来の成分が怪しいとのこと。エタノールからの発生する可能性もあるとか。
FDA (Food and Drug Administration)とは、アメリカの政府機関で「アメリカ食品医薬品局」のことです。日本では厚生労働省に似た役割をしています。
調べたところ、この「粘度を増すために使われるポリアクリル酸」というのは、架橋型(かきょうがた:ポリマー鎖(さ)同志をつなぐこと)のポリアクリル酸のことで、透明なゲル状の化粧品とか?ハンドジェルとかに使われている模様。
使われている成分が問題なのではなく、生産過程で汚染された可能性が高いということで、日本でも同じことが起きるかもしれません。(と言ってみたものの、なんとなく日本は大丈夫って思っちゃう。)とりあえず、日焼け止めだけでなく、エアゾール式とジェル系の製品は念のため避けたほうがいいのかなぁと思いました。
検索の途中で発見したもっともっと参考になる記事
- 多くの日焼け止めに含まれる発がん性物質「ベンゼン」の詳細と危険性 BAZAAR
2021年6月の記事で、詳しく書かれていました。 - ボディースプレーに発がん性物質、独立機関の検査で検出 P&Gはリコール発表 CNN.co.jp
2021年12月の記事で、これはボディスプレーの話 - スキンケア・化粧品に含まれる有害物質を巡る騒動 Chem-Station
2021年8月の記事、もっともっと詳しく書かれています。